データの取り方
目次
データの取り方(how to get data)
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データの取り方
1. なぜデータを取るのか
ものづくりの現場では、いろいろな問題が発生しています。これらの問題を合理的に解決するためには、現状を正しく把握する必要があります。
データを取る目的は、次の2つに集約されます。
(1)測定結果の基づいて処置する。
(2)工程能力や稼働状態から、合理的な管理を行う。
2. データを取る時の注意事項
TQMの基本は、事実に基づいて判断し、行動することで、そのためにデータを取り、データに基づく判断が必要です。そのためにはいくつかの注意事項があります。
1. なぜデータを取るのか?
ものづくりの現場では、「図面通りに品物は出来ているか。」、「出来栄えは、要求される品質を満足しているか。」、「工程能力は目標通りか。」などの課題に、日々取り組んでいると思いますが、まれに「なぜ、このような不良が発生したのか。」、「この鋳物、取り代が無いじゃないか。」、「刃具が命数より早く折損して、加工ができていない部品が発生した。」などの問題が発生しているのではと考えます。
このような問題を解決するためには、問題が発生している対象(設備や作業方法)の現状を正しく把握しておかなければなりません(現地・現物、三現主義、5ゲン主義)。ものづくりの実態が明確になっていないと、合理的な対策を立案できないからです。発生する様々な問題を解決する手がかりを得るために、毎日いろいろなデータを記録しているにもかかわらず、それらのデータを改善に活かしきれていない現場が多くみられます。
「なぜ、このデータを取るのか」を確認しておきたいと思います。現場でデータを取る目的は、大きくは次の2つに分類することができます。
(1)原材料や、部品、製品の特性の測定結果により、処置を行う。
入手した原材料や、部品、製品などの、主要特性の測定データを、規格や図面で決められた特性値と比較して、良否を判断して必要な処置を行います。
(2)生産工程の能力や稼働状態より、合理的な管理を行う。
原材料の良否や、設備や機器、治工具、作業者、作業環境などに起因する様々な要因により生産工程は常に変動しています。これらの生産工程で作られる部品や製品はある程度のばらつきがあります。その程度を把握して、生産工程の状態を常に監視して、的確な処置を行いながら、工程管理を合理的に継続実施します。
2. データを取る時の注意事項
TQMの基本は、事実に基づいて判断し、行動することです。そのためにデータを取って、データにより正しい判断をすることが重要です。データを取る際の注意事項を以下に示します。
(1)データを取る目的を明確にする。
例えば、現状把握のためのデータか、解析のためのデータか、あるいは管理用のデータかを判断する必要があります。
(2)データは取得対象の範囲としたところから、目的に沿ったランダムサンプリングを行う。
(3)データを取る期間は適当か、またデータ数は適切か。
(4)層別してデータを取る。
層別の例として、工場別、支店別、性別、経験年数別、設備別、月別、日別、曜日別、時間別、天候別、保管条件別などが考えられます。例えば、2交代作業で、直により不適合品の出方が異なるかどうかを調べたい場合は、直別にデータを分けて記録する必要があります。層別を工夫すると、問題の所在や解決のヒントが浮かび上がることが往々にしてあります。
(5)データそのものは単なる数字の羅列であるので、見やすい様に表やグラフなどの図表化を工夫する必要がある。
(6)QC7つ道具などのQC手法を活用する。
(7)開発部門や生産技術部門では、QC手法を適用する前後で十分に固有技術的な検討や裏付けを行うこと。
(8)データは丁寧に整理して、計算すること。
ORG:2023/04/10