品質保証のプロセス,保証の網(QAネットワーク)

品質保証のプロセス,保証の網(QAネットワーク)(Quality Assurance Process, Assurance Network (QA Network))

 

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品質保証のプロセス,保証の網(QAネットワーク)

品質保証のプロセス
品質保証は、英語では ”Quality Assurance” といい、QAと略されます。言葉の通り品質を保証することです。もう少し具体的に言えば、「消費者の要求する品質が、十分に満たされていることを保証するために、生産者が行う体系的活動のこと」です。
品質保証には、次に示す4つの側面があります。
① 顧客のニーズを把握して、それに合致した製品やサービスを企画・開発する。
② 顧客ニーズに沿って製品・サービスを、経済的に提供できるプロセスを確立する。
③ 顧客ニーズが満たされていないと判断される場合に必要な処置をとる。
④ 製品・サービスが、顧客に信頼感・安心感を与える。
品質保証のプロセスとは、企業(生産者)が製品・サービスを顧客に提供する過程全てで、顧客ニーズを満足できる品質を保証するための過程を意味します。

保証の網(品質保証網、QAネットワーク): Quality Assurance Network
保証の網とは、どの工程で不具合が発生し、その流出防止をどのようにするのかを把握するために、品質保証項目(または不具合項目)と工程手順をマトリックスにして分析する手法です。
QAネットワークとも呼ばれ、トヨタで開発された手法です。

 

 

品質保証のプロセスを構築するためには、企業(生産者)が提供する製品やサービスが、顧客を満足させるだけの品質を有することを、企業(生産者)が保証する必要があります。そのためには、企画・開発や、調達、製造、営業、サービスなどのプロセス全てをばらつきの無い不適合を発生しないようにしなければなりません。このようなプロセスに沿って仕事を行うことによりはじめて、顧客満足度が高い製品・サービスを供給することができます。

保証の網とは、「発見すべき不適合に対する保証度と、プロセスを可視化するツール」と定義されています(JIS Q9027:2018 「Jマネジメントシステムのパフォーマンス改善-プロセス保証の指針」)。

ものづくりの場面で、不具合が発生した場合、最優先ですべきことは不具合に対する処置ですが、次に大切なのは今ある状態がどの様なものかを把握することではないかと考えます。これを改善するためには、応急的対策と恒久的対策の両面から検討する必要があります。
応急的な対策は、内容により臨機応変に処置が必要ですが、恒久的対策については、発生防止と流出防止の2つの観点から、「どの様に品質を保証していくのか」を追究する要があります。
そのためには、「我々のものづくりのあり方が、どの程度品質を保証できるプロセスになっているか」を認識しておく必要があります。
そのための手法として、「保証の網」という考え方があります。この保証の網を適用することにより、「現時点での品質保証レベルを、客観的にかつ定量的に知る。」ことができます。これは、上記の「プロセス保証の指針 5.3項」に示されている手法です。保証の網は、QAネットワークとも呼ばれます。もとはトヨタで考案された手法ですが、現在は多くの企業で活用されています。
保証の網を作成することにより、以下の点を明確に示すことができます。
① 発見すべき不適合は何か
② 発見すべき不適合はどのプロセスで保証するのか。
③ 発見すべき不適合の保証度はどのレベルか。
④ どのように改善すればよいか。

保証の網の作成により、現在の状態を客観的にみて、どのプロセスに焦点を当てて、どのレベルまで引き上げなければならないかを知ることができて、プロセス保証を進めることができます。

 

参考文献
QCとらのまき:QAネットワークとは︖ 初⼼者必⾒︕⽬的と作り⽅の事例を解説  https://qctoranomaki.com/qms/qa/qa-net/

ORG: 2022/11/13