人材育成

人材育成(human resource development)

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品質教育とその手法
品質教育は、「教育に始まり、教育に終わる」と言われています。品質教育は、業務に必要な知識・技能およびモラルの向上を目的に行います。品質教育は頭で理解する知識の教育だけではなく、現場で使えることを重視します。
必要な知識として、QC検定レベル表の、実践編に示される「QC的なものの見方/考え方」や「管理の方法」、あるいは手法編に示される「QC7つ道具」、「統計的手法」などがあります。これらの知識の習得には、社内での集合教育や社外教育の機会を積極的に活用します。
得られた知識が使えるようになるため、各職場で日常業務を通した訓練がされ、技能や経験を積むことが大切です。これをOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング; On the Job Training)といいます。

人材育成
人材育成は、教育・訓練などで仕事ができる人を育てる活動を基本として、企業の経営戦略に貢献できる人材を育成することで、主体性や自律性を持った個人としての能力の向上を図ることに重点を置く必要があります。
企業として、長期戦略に沿って、必要とされる人材を育成し、個人的能力が発揮されることによる社員の働き甲斐と、企業業績向上の好循環を目指しています。

 

1. 品質教育

1.1 品質教育の必要性

品質管理は、教育に始まり教育に終わると言われています。品質教育(QC教育)は、業務に必要な知識・技能及び、モラルの向上を目的に行います。
「品質管理は教育に始まり教育に終わる。」は、日本の品質管理の創始者である、故石川馨博士の有名な御言葉です。品質管理を進めて行くには、従業員の皆様の意識の向上しかありません。品質はものづくりをする人の質に直結しており、人の質を向上させないで、品質の向上はありません。品質管理に必要な多くの知識を与えるには社員教育が絶対に必要です。また「良い製品を作ろう」との品質意識を持たせるためにも社員教育は不可欠です。

品質教育は頭で理解する知識の教育だけではなく、現場で使えることを重視します。
品質管理に必要な知識には、QC検定の実践編に示される、QC的なものの見方や、品質の概念、管理の方法、品質保証、品質経営の要素などの、QCをどう考えるか、どのように仕事に活かすかの基礎となる知識と、QC検定の手法編に示される、QC7つ道具や、管理図、検定・推定、実験計画法などの統計的な考え方とデータ解析に対する知識とがあります。
QC検定の対策学習は、品質管理を進めて行く上で必要な知識を効率よく学習するための手段といえます。

1.2 階層別教育

品質教育の特徴として、階層別の教育があります。
表1は、階層をトップマネジメント、管理者、一般の3段階に分類した、簡単なものですが、階層別に品質教育の内容とねらいについて見ていきましょう。

まず、トップマネジメントは、QMSを推進する上で、経営者として必要な知識。考え方を習得することです。管理者は、管理者として必要な品質管理の基本的な知識・考え方を習得しなければなりません。一般層は、品質管理の基本的な考え方品の習得に加えて、品質管理の必要性、具体的に何をしなければならないか、日常業務との関連性についての理解することが大切です。

表1品質の階層別教育

1.3 Off-JTとOJT

品質管理教育を進める上で、Off-JTとOJTとがあります。
品質管理についての知識を習得する方法として、社内の集合教育や社外教育(外部講習)を受講することがあります。これをOff-JTといいます。英語では“Off the Job Training” といいます。
Off-JTは、講師から事例を交えた解説や、他社の実情を聞いたり、受講者同士の相互啓発がはかれるなどの特徴があります。
しかし、現実問題として、Off-JTの集合教育で得た知識だけでは、実際に仕事の成果に結びつけるのは、難しいことが多いです。

ものづくりの現場で、知識を使えるようにするためには、さらに各職場で日常業務を通じた教育訓練が実施され、技能と経験を積みます。これをOJT(オンザジョブトレーニング;On the Job Training)といいます。わかったつもりでも使えない知識を、職場での教育で身についたものにする必要があります。
固有技術の伝承は、OJTにより教育訓練することが不可欠です。
例えば、QCサークル活動は、その趣旨からも明らかなように、OJTの一環となる活動です。

ここからは、QC検定対策の範囲外です。
管理人が、品質管理(どちらかといえば、品質保証ですが。)の20年以上積み重ねた中で、OJTの重要性は十分理解しているつもりです。
社内研修担当になっても、もちろん品質に対する技法(QC7つ道具や新QC7つ道具、なぜなぜ分析、などなど)を、Off-JTで教えましたが、強調したのは、座学だけではダメ、必ず実際の現場で問題点を見つけて、解決手段として教えた技法を実際に運用できるようにならなければ一人前ではないですよ。
と、何度も伝えていました。
ただ、難しいのは教える側の能力に依存せざるを得ないことです。もし皆様の会社で、OJTをするにしても、相手に伝わるような教え方が出来ないという悩みをお持ちならば、外部のコンサルタントを受けるのも仕方ないかなと考えます。

1.4 教育手段の比較

品質教育を進める上で、Off-JTとOJTを示しましたが、忘れてはならないのが、SD(自己啓発;Self Development)です。皆様の中にも、「自己啓発セミナー」に興味を持たれて、受講された経験をお持ちの方もおられるのではと思います。
ここでは、これら3つの手法について簡単にまとめました。

表2教育手段の比較

これらの手法は、単独で用いるのではなく、組み合わせることがポイントになります。
(1)Off-JTで学んだことを、OJTで実践する。
(2)OJTで実践する中で、不足する知識をOff-JTで得る。
(3)並行して自己啓発を行う。

2. 人材育成

人材育成は、「企業の経営戦略に貢献できる人材を育成すること。」で、主体性や自立性を持った人としての能力向上を図ることに重点が置かれています。教育訓練など、仕事ができる人を育てる活動とは視点が異なります。
企業として、長期戦略に沿って必要とされる人材を育成して、個人的能力が発揮されることによる社員の働きがいと、企業業績向上の好循環を目指しています。社員の育成に長期的な視点で取り組む事により、企業の業績向上を目指します。

特に、製造業では、「ものづくりはひとづくり」と考えて、ものづくりを通じて人材育成を行います。多くの企業で、個人のレベルを上げることと、組織のレベルを上げることが、企業の発展につながると考えられています。

そこで多くの企業で、施策として職場でのOJTを中心とした、計画的な階層別教育(トップ階層、管理者階層、一般階層など)などの全社教育・部門別教育、育成のための計画的なジョブローテーションなどを行います。さらには、現在のような変革期には、DXに対応できる人材のリスキリングも重要な施策になります。
組織の一人ひとりが自立的、自律的に、自らの能力を伸ばして、能力の向上が実感できる仕組み作りを行わなければなりません。

 

 

 

参考文献
NTT人材育成WEB  https://hr.nttls.co.jp/column/knowledge/step1/detail-01.html

引用図表
表1 品質の階層別教育  出典:不明
表2 教育手段の比較   出典:不明

ORG:2022/12/17