産業標準化,国際標準化

産業標準化,国際標準化(Industrial standardization, international standardization)

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産業標準化(industrial standardization)
産業標準化とは、「産業分野における標準化」のことをいいます。日本では、産業標準化法に基づいて ”JIS” (日本産業規格;Japanese Industrial Standards)が定められています。令和元年6月までは日本工業規格と呼ばれていました。この改正では、標準化の対象に、従来からの鉱工業品等に加えて、データ、サービス、経営管理などを追加しました。 JISは大きく、基本規格、方法規格、製品規格の3分類があります。

JISマーク表示制度(JIS mark display system)
一定水準の品質や性能を有する鉱工業製品等を製造することが可能な技術的能力を有する事業者に対して、国に登録された登録認証機関が認証を与えた鉱工業製品等に対してJISマークの表示が認定されます。これをJISマーク表示制度といいます(産業標準化法第30条第1項)。

国際標準化(international standardization)
JISなどの各国独自の国家規格に対して、「国際的に統一または単純化を目的とした取決め」を国際規格といいます。各国が協力して企画を作成し運用していくことを、国際標準化または国際標準化活動といいます。 貿易量の多い製品や、国際的な技術交流で必要となる基礎的・共通的な技術事項について、国家規格間の統一・調整を図るために制定されます。
国際規格の代表的なものに、
① ISO:電気・電子技術分野以外の広い範囲についての規格
② IEC:電気・電子技術分野全般にわたる規格 があります。

 

 

産業標準化の目的は以下のようになります。
① 鉱⼯業品等の品質改善
② ⽣産能率の増進、その他⽣産の合理化
③ 取引の単純公正化
④ 使⽤または消費の合理化
⑤ 公共の福祉の増進

産業標準化の意義は多様化・複雑化・無秩序化を避けるため、国家レベルで規格を制定し、統⼀または単純化することにあります。
① 経済・社会活動の利便性の確保
② ⽣産の効率化 ③ 公正を確保
④ 技術進歩の促進
⑤ 安全や健康の保持・環境保全

 

JIS規格は、対象となるのは、日本国内で使用される鉱工業品等についての標準規格です。以下の観点から必要不可欠なものになります。
① 互換性の確保
② 品質の確保
③ 安全性の確保

JIS規格は、大きく3つに分類されると上述しましたが、詳細は表2 の通りです。

表2 JIS規格の分類

国際標準化の目的は、以下のようになります。
① 関係各国の利害を調整して国際的に統⼀した規格を作成する。
② 各国がその実施の促進を図ることで国際間の通商を容易にする。
③ 科学・経済など諸部⾨にわたる国際協⼒を推進する。

代表的な国際規格である、ISOとIECについて示します。

ISO(International Organization for Standardardization)
ISOとは、「”国際標準化機構” の略称で、電気・電子分野を除く工業分野の国際規格を策定するための国際機関」のことです。ISOはギリシャ語の”isos”(相等しい、平等である)にちなんでいます。
ISOは1947年に設立された民間の非政府組織です。本部はスイスのジュネーブにあります。各国それぞれ1機関が参加でき、日本はJISC(日本産業標準調査会;Japanese Industrial Standards Committee)が1952年に加盟しました。
関係各国の利害を話合いの形で調整して、国際的に統一した規格をつくり、各国がその実施の促進をはかることによって、国際間の通商を容易にするとともに、科学、経済など諸般の部門にわたる国際協力を容易にすることを目的としています。

IEC(International Electrotechnical Commission)
IECとは、「”国際電気標準会議” の略称で、電気および電子分野に関する国際規格を策定するための国際機関」のことです。
IECは国際的な標準化団体で、「電気および電子の技術分野における標準化のすべての問題および関連事項に関する国際協力を促し、これによって国際的な意思疎通をはかること」を目的に、1906年に設立された非政府組織です。日本は、1953年にJISCが加盟しています。本部は当初ロンドンにありましたが、1948年にスイスのジュネーブに移転しました。
ISOとIECとは密接な関係にあり、共同で標準化に取組んでいる分野もあります。

標準化活動
標準や規格を作成して使用する活動を、標準化活動と呼んでいます。規格には、国際的なレベルのものから企業内レベルのものまで多くの階層があります。
各階層での標準化規格の例を表3 に示します。


表3 各階層の標準化規格

 

 

参考文献
よくわかる2級QC検定合格テキスト   弘文社
品質月間テキストNo.398   日科技連

引用図表
表2 JIS規格の分類   ORIGINAL
表3 各階層の標準化規格   ORIGINAL

ORG: 2022/12/15