標準化の目的・意義・考え方

標準化の目的・意義・考え方(Purpose, Significance, and Concept of Standardization)

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標準(standard)
標準とは、
① 関係する人々の間で利益または利便性が公正に得られるように統一・単純化を図る目的で定めた取り決め。
② 測定に普遍性を与えるために定めた基準として用いる量の大きさを表す方法またもの。 と定義されます。

標準化の目的と意義(purpose and significance of Standardization)
標準化の目的には、次に示す項目が考えられます。
① 製品品質の安定と向上
② コスト低減
③ 能率向上
④ 納期短縮

また、標準化により得られる意義については、次に示す項目が考えられます。
① 技術の蓄積
② 技術力の向上
③ 品質の向上
④ 仕事の進め方の統一
⑤ 品質不良コスト低減

 

ある合理的な原理・原則に従って定められたものを「標準」といいます。
その中には「業務に関する標準」と「品物に関する標準」とがあります。 このうち、品物に関する標準を「規格」といいます。
標準は、標準や規格の他に基準、規定なども含みます。 広い意味で用いられる標準について、表1 に使い分けを示します。

表1 標準に相当する用語の使い分け   

 

標準化概説
標準化の目的について、もう少し詳しく見てみましょう。
① 製品品質の安定と向上
ばらつきの少ない製品の品質を向上させるためには、⽣産の4M(Man、Machine、Material、Method)の変化点管理が必要です。⽣産プロセスにおける、各⼯程での材料・機械・⽅法・作業者の変化点管理が必要で、そのために標準化が必要となります。

② コスト低減
コスト低減には、様々なムダを削減することはもちろんですが、部品や材料の種類・個数を減らすことも必要です。部品や材料の種類・個数が低減できれば、⼯程、設備、置場、倉庫、搬送などが低減ができます。さらに、部品の互換性を持たせることで、設計・加⼯・メンテナンスなどにおいて⼤幅な費⽤削減となります。

③ 能率向上
仕事の進め⽅が標準化できると、業務を覚えるのがより簡単になりますので、今までの教育時間よりも短縮しても同じ質の仕事ができるようになります。作業を標準化することで、仕事のポカミスも減りますので、作業能率も⼤幅に向上します。

④ 納期短縮
標準化することで、ムダな部品管理や⼯程を省くことが可能となり、製品品質が向上安定すれば、⼿直し品も低減し直⾏率も向上します。これにより、早く顧客へ製品をお渡しでき、納期短縮が図れます。

また、標準化により得られる意義について、もう少し詳細に見ていきましょう。
① 技術の蓄積
個人が習得した固有技術を形式知に落とし込んで標準作業とすることにより、企業としての技術として蓄積が可能です。

② 技術力の向上
蓄積された技術を基礎にして、より技術⼒を⾼めることができます。

③ 品質の向上
標準化することにより、安定した品質を製造でき、品質向上で歩留まりが改善され、コスト低減ができます。

④ 仕事の進め方の統一
会社・組織体としての仕事の進め⽅が統⼀できて、部⾨間の連携が良くなります。

⑤ 品質不良コスト低減
設備保全や品質不良予防により、品質不具合の未然防⽌ができます。

 

 

参考文献
よくわかる2級QC検定合格テキスト   弘文社
品質月間テキストNo.398   日科技連

 

引用図表
表1 標準に相当する用語の使い分け   標準化概説

ORIGINAL ORG: 2022/12/15