品質監査

品質監査(quality audit)

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品質監査
品質監査とは、品質に関する組織活動が、組織及び、品質方針、プロセス。手順に従っているかどうかを、体系的にレビューを行うことをいう。
品質監査は、社会から厳しく要求されている製品及びサービスの質を的確に把握するために、組織にとって欠かせない活動です。
品質監査は、大きく分けて次の2つに分類されます。
① 製品監査:製品及びサービスのチェック
② システム監査:マネジメントシステムのチェック

 

1. 品質監査とは

品質監査とは、品質に関する組織活動が、組織及び、品質方針、プロセス。手順に従っているかどうかを、体系的にレビューを行うことをいいます。
品質監査は、社会から厳しく要求されている製品及びサービスの質を的確に把握するために、組織にとって欠かせない活動です。
監査(audit)とは、「監査基準が満たされている程度を判定するために、客観的証拠を収集し、それを客観的に評価するための、体系的で、独立し、文書化したプロセス」をいいます。
また、監査基準とは「客観的証拠と比較する基準として用いる一連の方針、手順又は要求事項」であり、客観的証拠とは「あるものの存在又は真実を裏付けるデータ」とされています。
品質監査は、大きく分けて次の2つに分類されます。
 ① 製品監査:製品及びサービスをチェックする。
 ② システム監査:マネジメントシステムをチェックする。

それでは、順に見ていきましょう。

 

2. 製品監査

製品監査は、製品品質そのものについての監査です。
製品が顧客要求事項を満たしているかどうか、製品規格が妥当であり規格通り作られているかを監査します。
組織では業務として、製造あるいはサービス提供の現場で品質の確認を日々行っています。製品監査はそれとは独立して(あるいは並行して)製品の出来栄え、各種基準への適合を評価しようとするものです。

(1)製品評価

製品及びサービスそのものが評価の対象です。新製品発売時には入念に、その後は決められた期間ごとに定期的に評価します。
 ・工程内検査項目のチェック
 ・出荷検査項目のチェック
 ・長期信頼性の評価
 ・使用限度試験
 ・実用テスト
 ・いじわるテスト
 ・サービス妥当性確認 など

(2)製品説明書、サービスパンフレット評価

ユーザが、製品及びサービスを使用する時、それを用いる際に補助する説明書に使用方法、効用、アフターフォローなどが適切に記述されているかどうかを評価します。
新製品発売時は、全項目を評価しますが、派生製品発売などの変化があった時には、その差分の評価項目に絞ってチェックします。特に法的要求事項に規定されている項目は、重点的なチェックが必要です。
 ・使用条件
 ・危険性への配慮事項
 ・幼児など弱者への配慮
 ・アレルギー
 ・廃棄処分方法 など

 

3. システム監査

製品監査はプロセスの結果を評価します。効果的に製品及びサービスの品質を管理するためには、最終成果物の段階で検査、評価するよりも、製作される過程で評価するほうが経済的に有利になります。
「品質は工程で作り込む」という言葉が、システム監査の概念を端的に表しています。

日本では、1970年代を中心に、TQCの一環として、QC診断と称する工程評価の取組みがされていました。しかし、1990年代に欧米からISO9001規格に基づく制度が日本に広まり出すと、QC診断と同じ概念である内部監査方式がISO9001の要求事項のでしたので、QC診断は内部監査に置き換わるようになりました。
そして、第三者認証制度の普及と相まって、急速にマネジメントシステム監査が日本に定着しました。

システム監査は、製品自体の評価ではなく、出来栄えに影響を与える要素の集まり(システム)の有効性を評価することを目的としています。そのためにシステム監査は、抽象的な印象を与えます。
システム監査では、第一者監査及び、第二者監査、第三者監査があります。それぞれに役割がありますので、順に見ていきましょう。

① 第一者監査(内部監査)

監査には基本的には3つの主体が存在します。監査依頼者、被監査者、監査員の3者です。
これら3つの主体が、それぞれ独立して機能することで、監査全体の仕組みが公平で信頼性が高いものとして運用されていきます。
内部監査は、組織の成長や、発展の為に、組織の品質マネジメントシステム(以降QMS:Quality Management System)運用状況を確認し、改善していくためのものです。
監査の定義は、「監査基準が満たされている程度を判定するために、客観的証拠を収集し、・・・」となっていますが、“監査基準が満たされている程度”を判定する上で次の2つの観点があります。
 a) 組織の標準文書(品質マニュアルなど)が監査基準(例えばISO9001規格)に合致しているか。
 b) 組織の活動が計画した標準文書に合致しているか。

内部監査は、内部のプロセスに精通した者が監査をするので、現場の事実に踏み込めまた適切な改善提案を出すことができ、組織にとっては問題の未然防止につながる、極めて価値の高い活動です。ただ、身内意識を往々にして持ってしまい、十分な内部監査にならないことが往々にあります。事務局は、内部監査員を十分に教育することが必要です。

② 第二者監査

現代においては、どんな組織も外部の力を活用しています。
部品を購入する、サービスを利用する、組立業務を一式外部に委託する、組織に変わって顧客に製品やサービスを届けてもらうなど、様々な外部活用が行われています。外部に頼っている領域部分の品質保証は組織にとって極めて重要です。

組織は、定期的に、外部に依存している製品及びサービスの品質を確認する必要があり、購入者側の組織が、外部委託先の該当製品及びサービスを、基準に基づいてチェックするのが、第二者監査です。
組織からみて品質が良好な製品を入手する一つの方法は検査ですが、当然ですが、検査にはコストがかかります(さらに、検査で100%の適合品の保証は困難です)。検査よりも、工程で品質を作り込むことを優先するのが正しい品質管理方法です。

しかし、組織の狙いはあくまでも製品の品質にあるので、第二者監査はシステム監査を優先するにしても、製品監査についても一連のスケジュールの中に組込むのが普通です。

供給者は、通常複数以上の顧客(組織)と取引をしているので、大きな供給者になると毎月、または毎週、取引先から第二者監査を受けることになります。第二者監査は、供給者にとって負担が大きく、その軽減化は多くの供給者が望むところです。

③ 第三者監査(審査)

組織の活動が国際的になるにつれて、第三者が組織のQMSを監査するという仕組みがISO9001の普及とともに広がりました。
この第三者監査は、第三者審査あるいは認証審査とも呼ばれ、2020年で世界で約130万もの組織がQMSの第三者審査を受けるというほどに世界に広まりました。

1980年代の認証制度のスタート時(イギリスで始まったと言われている)、第三者審査は第二者監査に代わる方法であるとして宣伝され、供給組織はQMS構築並びに受審を前向きに捉えました。
外部委託を受ける組織にとってはいろいろな顧客から第二者監査を受けることは、時間と経費の面から多くの負担となっていましたが、第三者審査を受ければ第二者監査の代わりになるというアナウンスに、多くの供給者がこの制度に関心を持ち、受審する組織も年々増加するようになりました。加えて、BtoB(Business to Business)の世界で、購入者側がISO9001の認証を要求するという現象も受審組織の増加に拍車をかけました。

しかし、第三者審査が第二者監査の代わりになるという前提は、第三者審査の信頼性にありますが、第三者審査の普及と同時に、審査の信頼性低下というネガティブな問題も顕在化してきています。認証の信頼性向上が、認証審査の非常に大きな課題です。

 

参考文献
基礎から学ぶQMSの本質 第32回 品質監査(製品監査とシステム監査)(前編)  (2016-08-29)
           https://www.tqm9000.com/news/2016/08/29/iso-qms-quality-audit1/
品質管理技術の見える化 -トレーニングツール-  福丸典芳  日科技連

ORG:2022/12/20