第三者認証制度

第三者認証制度(third-party certification system)

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第三者認証制度
品質マネジメントシステムの認証制度は、組織を利用する顧客が、組織を直接審査(第二者監査)することは困難ですので、代わりに第三者である認証機関(審査登録機関)が、審査、登録、公表を実施する制度を、第三者認証制度といいます。
組織は認証機関の審査を受け、さらに認証機関は認定機関の認定を受ける構造になっています。認証機関を認定する認定機関は、各国一機関とされており、日本の場合はJAB(公益財団法人日本適合性認定協会)となっています。

 

1. 第三者認証制度の成り立ち

第三者認証制度とは、組織以外の第三者が公になっている要求事項を基準にして、組織のマネジメント活動を評価する制度をいいます。ISOのマネジメント規格に基づく制度、および産業標準化法に基づく認定制度などがあります。
品質マネジメントシステムを国際規格化したISO 9000 シリーズは 1987年に第1版が制定され、これに伴いISO 9001 を利用した第三者審査認証制度が導入されました。

ISO 9000 シリーズ規格制定以前は、欧米諸国で品質管理や品質保証の二者間契約に関する規格が、国や企業で個別に制定されていたため、顧客に製品を納入する供給者は、個々の顧客の要求事項に適合する品質システムを構築・維持しなければならず、非効率的な品質システムになっていました。
このため、このような非効率な仕組みを排除して、世界共通の品質保証のための品質システム規格としてISO化が図られました。

また、製品の購入者(顧客)が、供給者の品質管理の状況を購入者が定めた要求事項に基づいて二者監査という仕組みで評価を行っていたため、供給者にとって購入者毎による監査が繰り返されるという事態も発生しており、対応に苦慮していました。なお、日本においても同様な方法で電気通信設備や自動車部品などの購入者が二者監査を行っていました。

このような状況を打開するため、第三者が二者、すなわち顧客に変わってISO 9000 の国際規格に基づいて、品質システムの審査を行うという認証制度がヨーロッパで確立されました。

2. 日本での審査登録

日本では審査登録機関などを認定するため、1993年に認定機関として、(財)品質システム審査登録認定協会(現(公財)日本適合性認定協会:JAB)が設立され、品質システムの審査制度が確立されました。
品質マネジメントシステム審査登録制度とは、購入者に代わって審査対象組織に関する専門性を持った第三者が、組織がISO9001 の要求事項に基づいて品質マネジメントシステムを構築して、運営管理している状況の適合性を審査し、登録・公表することで、組織の品質マネジメントシステムに信頼を与える制度です。

 

参考文献
よくわかる2級QC検定合格テキスト   福井清輔  弘文社
品質管理技術の見える化トレーニングツール   福丸典芳  日科技連

ORG: 2022/12/22