QCストーリー

目次
QCストーリー(QC story)
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問題解決型QCストーリー
課題達成型QCストーリー
問題解決型QCストーリー(problem)
QCストーリーとしては基本的なもので、最も多く使われている型になります。
問題解決型QCストーリーとは、「データに基づく実証的問題解決法」のことで、仮説を設定して、データを取り、データ解析によって真の要因を究明することに重点が置かれます。
以下に示す手順で実行されます。
手順1:テーマの選定
手順2:現状の把握と目標の設定
手順3:活動計画の作成
手順4:要因の解析
手順5:対策の検討と実施
手順6:効果の確認
手順7:標準化と管理の定着
課題達成型QCストーリー(task)
課題達成型QCストーリーとは、「これまでに経験にない仕事や、仕事の悪さの原因追及を行っても効果が期待できない課題に対して、新しい方策や手段を追究して、新しいやり方を創り出してねらいを達成するという活動を効果的に進める手順」のことです。
以下に示す手順で実行されます。
手順1:テーマの選定
手順2:攻め所と目標の設定
手順3:方策の立案
手順4:成功シナリオの研究
手順5:成功シナリオの実施
手順6:効果の確認
手順7:標準化と管理の定着
QCストーリーは、QC的問題解決法などとも呼ばれますが、次に示すような特徴があります。
①QCサークルやQCチームなどのレベルや経験の有無に関係なく、ある一定レベルでの問題・課題解決が可能で、多くの成果を上げることができます。
②小集団活動を効率的に実行でき、ムダなく効果を上げることができます。
③これらの手順を通じて、「QC的なものの見方・考え方」や、QC手法の使い方を習得でき、メンバー一人ひとりの問題解決能力が向上します。
問題解決型QCストーリー
問題解決型QCストーリーが、QCストーリーの中では最も多く使われている手法です。実際の手順は、上に書いたものより細分化されている場合も多いですが、日本科学技術連盟(日科技連)のQCサークル関係セミナーの運営委員長で検討して、統一版として制定したものに基づいており、これが一般的によく使われています(表1)。
問題解決型QCストーリーは、実際に問題を解決していくときの進め方として、適用範囲が広く確実性が高いなど、有効であることが確認されているため、産業界に広く普及しています。
表1 問題解決型QCストーリーの手順
課題達成型QCストーリー
課題達成型QCストーリーと問題解決型QCストーリーの手順とで異なるところは、手順2~手順5の部分です。その他の手順については基本的に違いはありません(表2)。
課題達成型QCストーリーでは、ありたい姿を明確にして、攻め所に焦点を当てて、方策案(アイデア)をしっかり出したうえで、さらに実施上の問題点や障害を排除する手段を検討しながら進めることが重要になります。
表2課題解決型QCストーリーの手順
施策実行型QCストーリー
施策実行型QCストーリーは、「何を、どうすればよいのか」、つまり対策が見えているものの場合に使われます。もう少し詳しく書くと、施策実行型QCストーリーとは、「要因分析をしなくても、既に要因が見えていて、対策もおおよその推察がついており、早く対策を打った方がスピードのある効果的な問題解決ができる場合に用いられる手順」のことです(表3)。
施策実行型QCストーリーの手順は、小集団活動の幅を広げ、より迅速な問題解決を行うための効果的な手段です。
表3施策実行型QCストーリーの手順
未然防止型QCストーリー
未然防止型QCストーリーとは、「品質トラブルや事故を防ぐ技術があるのにうまく活用できていないことが無い様に、未然に防止して問題解決を図る手段」をいいます。問題や課題が発生する前に事前に潰し込みをするより積極的な問題解決の手段といえます。
これら4種類のQCストーリーの手順についてまとめたものを、図4 に示します。
図4 QCストーリーの手順の比較
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参考文献
品質月間テキストNo.398 日科技連
QCサークル リーダー・メンバーマニュアル 細谷克也 日科技連
引用図表
表1 問題解決型QCストーリーの手順 品質月間テキストNo.398
表2課題解決型QCストーリーの手順 参考:QCサークルリーダー・メンバーマニュアル
表3施策実行型QCストーリーの手順 参考:QCサークルリーダー・メンバーマニュアル
図4 QCストーリーの手順の比較 参考;品質月間テキストNo.398
ORG: 2022/04/30