方針管理
方針管理(management by policy)
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“方針管理”とは、「経営基本方針に基づき、中長期経営計画や短期経営方針を定めて、それらを効果的・効率的に達成するために、企業組織全体の協力のもとに行われる活動」と定義されます。
企業とは、一定の計画に従い継続的意図を持って経済活動を行う、独立の経済主体(経済単位)と定義されます。営利を目的とする場合は営利企業、社会問題の解決を目的とする場合を社会的企業といいます。
何れにしても何らかの目的を達成するために人が集まり、その目的の達成を効率的に行うために集まった人々を、機能的に組み合わせた組織を編成しています。
しかしながら、組織を造ったとしても、目的を達成するための方針が示されていなければ、組織は機能的な活動ができないばかりか、バラバラな状態に陥ってしまいます。
企業がその目的を達成するためには、日常管理だけでは効果的に取り組むことが困難な全社的な重要課題への取り組みを進める必要があります。そのためには、企業の最高責任者が方針を策定する必要があります。これを会社方針といいます。すべての部署がお互いに連携を取り合って、会社方針を部署方針に展開し、方針通りに業務が遂行できているかを管理していくのが、方針管理です。
方針管理は、経営環境の変化に対応しながら、経営の質の向上を目指す総合的品質管理(TQM)活動の中核をなす経営管理論として位置づけられています。
方針管理に基づく業務の遂行も、日々の実施の積み重ねにより成果につながるので、日常管理に織り込まれて実施される必要があります。
方針管理を効果的に進めるには、方針に関する設定 → 展開 → 実施 → 確認 → 処置といった管理のサイクルを回す必要があります。一般的には以下の手順で進められます。
(1)会社としての経営理念に基づいた経営戦略、中長期経営計画の策定
(2)経営計画を受けて、年度の会社方針、重点課題、目標、方策の明示
(3)会社方針の各部門への展開。各部門は会社方針に基づいた部門の重点課題、目標、方策を策定して、実施計画を作成して実施する。
(4)実施状況をチェックして、各管理項目に対して異常値が発生しそうな場合は、期末を待たず早期に対策を行う。
(5)期の半ばで、トップマネジメントが現地・現物の基づいて、方針の実施状況の診断を行うこともある。
(5)期末に、活動の成果をまとめて、方針の実施状況の評価を行い、反省や目標未達項目の分析を行い、適切な是正処置を施す。それらを、次期の方針・計画に反映する。
特に重要なことは、策定した年度会社方針を、事業部長→部長→課長と、順次組織の下位レベルに対して、方針・目標・方策を展開して、確実に実行していくことです。その際、組織内の全ての部署(垂直・水平方向とも)の方針・方策の展開が同じベクトルを確保するような仕組みになっていることが必要です。
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参考:
品質月刊テキスト2013 No.398 「現場力を高めるQC用語」
図解 よくわかるこれからのTQM 山田正美 同文館出版 H18年
品質管理の演習問題と解説 QC検定試験2級-3級対応 仁科健 日本規格協会 2006年
ORG:2020/01/07