重点指向

重点指向(focus-oriented)

 

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重点指向

重点指向とは、目的・目標の達成のために、結果に及ぼす影響を予測・評価して、優先順位の高いものに絞って取り組むことをいいます。

 

我々はものづくりで製品やサービスをつくり出すためには、マネジメントシステムを適切に運営しなければなりません。マネジメントシステムの運営は、品質、コスト、納期、安全、環境など広義の品質で表される経営要素に関して、計画を立案して、実施し、問題があれば改善する、いわゆるPDCAサイクルを回す活動を行うことです。

ただ、実務を遂行する場面では、効果の大きさよりも、とりあえず着手可能なことから改善していこうという傾向になりがちです。しかし、企業や組織の経営資源(リソース;人や、資金、時間など)は限られており、たとえ解決が困難でも、組織に与える影響がより大きい問題や、結果への影響が大きい要因などに、より高い優先順位を与えて、順位の高いものから重点的に取り組む、運営管理を行う必要があります。このように、優先順位の高いものから重点的に取り組んでいく方が、企業や組織の全体で考えた場合、より効果的かつ効率的な活動といえます。このような優先順位を明確にする仕事のやり方を、「重点指向」といいます。重点指向は、重点志向ともいいます。

この重点指向の考え方を実践するのによく用いられるのは、QC7つ道具のパレート図です。例えば、不適合品の要因分析で、件数や影響度合いをパレート図(QC7つ道具)に描くことで、大部分の結果を支配する少数の項目を見つけ、それをターゲットとして取り組むことがよく行われます。職場の問題に適用することで、重点指向の考え方を実践することができます。

重点指向という考え方は、我々が行う日常の仕事の場面でも使われています。例えば、朝出社して、順番に仕事をこなしていくやり方ではなく、出社したらまず最初に、今日やるべき仕事の優先順位を決めてから、仕事に取り掛かる方が、はるかに効率的な仕事のやり方です。
このように、どの仕事を最優先して行うかを決めることが、重点指向のやり方に合致しています。

重点指向の概念

 

参考資料
品質管理技術の見える化トレーニングツール   福丸典芳  日科技連

 

ORG: 2022/02/23