QC7つ道具とは

QC7つ道具とは(seven QC tools)

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1.QC7つ道具とは(QC検定で示される)

1.1 QC7つ道具とは

日本で始まったTQC(Total Quality Control;総合的品質管理、全社的品質管理)は、海外に紹介され、USでさらに経営を含めたTQM(Total Quality Management;総合的品質管理、総合的品質経営)として発展し、製造業に関わらず、サービス業(病院や空港など)に適用されて大きな成果が上がっていることは皆さんもご存じのことかと思います。
TQMを行う中で、最もベーシックで現場での改善に活用しやすいのが、「QC7つ道具」と呼ばれる品質ツールです。

石川馨 先生

QC7つ道具について、日本の品質管理の生みの親である石川馨先生(東京大学名誉教授:故人)は、「QC7つ道具をうまく活用すれば、職場の問題の95%は解決できる。」(第3版品質管理入門)と断言されています。
「QC7つ道具」とは、「弁慶の7つ道具」からとった名称であることは言うまでもありません。

「QC7つ道具」は、職場の品質問題を解決するためには、非常に有用なツールであることは間違いありません。
ただ、職場で起こる日々の問題で活用されているかというと、なかなか
難しいものがあるのではと思います。
それは概念として頭では理解できても、いざ活用するとなると、うまく
使いこなせない場合が多いからです。

例えば、パレート図というものがあります。
パレート図については皆様の中でもご存じの方は多いのではと思います。
しかしながら、「自分で作成したことがあるよ。」という方はあまりおられないのではと思います。

これを解決する方法として、エクセルの活用が考えられます。お仕事で皆様もお使いになっておられると思います。エクセルを使えば、面倒な計算も、グラフも簡単に作成することができます。
「特性要因図」を除けば、エクセルの機能をフルに活用していろいろな図を書くことが出来ます。
ただ、本コンテンツはQC検定に合格する目標がありますので、主として手計算で作成する手順を述べていきます。エクセルを用いてQC7つ道具を作成する手順は、インターネットでググって頂ければ、色々なサイトが出てきますので、皆さんがわかりやすいと思ったサイトで学んでください。そのときには、今日お話した内容が皆様の知識のバックグラウンドになると考えます。

1.2 QC7つ道具の構成

QC7つ道具は、発表から長い期間が経過しており、少しバリエーションがありますが、本コンテンツでは「QC検定」の出題範囲の表に従い、以下のようにQC7つ道具を考えます。

・パレート図
・特性要因図
・チェックシート
・ヒストグラム
・散布図
・グラフ・管理図
・層別

書籍によっては、グラフと管理図を別項目として、層別を省くかもしくは8番目のツールとしている場合も多くあります。あまり数にはこだわらないで考えましょう。

 

2. QC7つ道具はなぜ必要なのか

企業のものづくりの現場では、日々多くの問題や課題が山積状態になっています。私たちにとってこれらの問題や課題を解決する能力が、今一番に求められています。

職場に優秀な人材がいて、問題や課題の解決手順を十分に知り尽くしてさえいれば、これらの問題を解決できるのでしょうか。非常に難しいと思います。どんなに優秀であっても個人の力量に頼るのは、企業としての継続性の見地からも問題があります。

既述したように、製造現場では多くの問題や課題が山積しており、職場の皆様が日々努力されています。これらの問題や課題を解決するためには、まず大切なことは自主自立的な人材を多く育てること、そして問題が発生した際に効率よく解決するためのツールを習得することではないでしょうか。

問題解決のツールとして、比較的習得が容易で強力なものがQC7つ道具です。QC7つ道具は、事実に基づいた客観的なデータから、科学的統計手法を用いることにより、問題の把握に始まり、分析、解決に至るためのツールとして、ものづくりで発生する問題や課題解決にかかせません。

 

3. QC7つ道具で何ができるのか

QC7つ道具で何ができるのか。繰返しになりますが、一言でいうとものづくりの現場で発生する様々な問題や課題を、理路整然に解決するツールといえます。
詳しい説明は、次項以降で述べますが、ここではワンポイント説明と用途・応用を簡単に示していきます(図1)。

図1 QC7つ道具の概要   ORIGINAL

図1-1 パレート図、特性要因図   ORIGINAL

図1-2 チェックシート、ヒストグラム   ORIGINAL

図1-3 散布図、グラフ・管理図   ORIGINAL       

図1-4 層別   ORIGINAL

これら、QC7つ道具の主な用途・応用例を示します(表2)。

表2 QC7つ道具の主な用途・応用例   ORIGINAL

 

4. エクセルでできること

エクセル(Excel)は、マイクロソフトオフィス(Microsoft Office)の中のアプリケーションで、皆さんが会社でお使いのパソコンには、ほとんど導入されていると思います。
エクセルは、表計算はもちろん、表の作成や、データのグラフ化、作図、データ分析などの機能が充実しています。エクセルは、QC7つ道具の全てのツールに対して適用可能です。

このコンテンツでは、エクセルを使用したQC7つ道具の使い方には限定的にしか触れていません。理由は、まず理屈を理解せずに使い方だけを覚えるのでは応用がきかない恐れがあることと、QC検定の試験ではエクセルを使う問題は出ないことからです。

興味がある方は、インターネットで検索してみてください。例えば「エクセル パレート図」や、「エクセル 散布図」のように、エクセルとQC7つ道具の名称とで検索してみてください。

 

参考文献
第3版_品質管理入門   石川馨  日科技連
すぐに使えるQC手法   片山善三郎他  日科技連
よくわかる「QC7つ道具」の本   石川敏夫  日刊工業新聞社
コンサルソーシング株式会社HP:https://www.consultsourcing.jp/5091

引用図表
石川馨先生写真  出典:人間石川馨と品質管理
図1 QC7つ道具の概要   ORIGINAL
図1-1 パレート図、特性要因図   ORIGINAL
図1-2 チェックシート、ヒストグラム   ORIGINAL
図1-3 散布図、グラフ・管理図   ORIGINAL
図1-4 層別   ORIGINAL
表2 QC7つ道具の主な用途・応用例   ORIGINAL

ORG:2024/05/08